FICZによるAHRの活性化とCYP1A1の発現亢進と同時に、FICZ自体のUVA毒性によるアポトーシスの誘導を観察した。AHRの阻害によりFICZを代謝するCYP1A1が減少し、アポトーシスが増えることを明らかにした。AHR活性によるFICZ代謝の増減で、UVA毒性はコントロールが可能であることが証明できた。UVB照射によっても同様にFICZのUVA毒性はAHRを介して産生されたCYP1A1によって抑制されており、AHR阻害を行うことでUVB照射後のUVAによるアポトーシスが増すことが分かった。アポトーシスの増加は皮膚癌の抑制につながり、この機構は我々の皮膚に備わった皮膚癌抑制機構である。
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