研究課題
若手研究
皮膚がん転移時にサイトカインがもたらすリンパ管新生を誘導する機序について、マウスを用いて解明を行った。放射線照射を行ったリンパ浮腫モデルマウスを作成して、脂肪由来幹細胞を移植し、リンパ管新生を誘導するサイトカインの網羅的解析と、その際に形成されるリンパ管の形態学的特徴を免疫染色や電子顕微鏡を用いた観察を行った。その結果、幹細胞は組織の線維化を改善することで、嵌入型リンパ管の再生を起こしていることを見出した。
創傷
がん治療時に行われる外科治療や放射線照射に伴う、リンパ浮腫やリンパ漏の機序を解明した。がんのリンパを介した転移機構は複雑で未解明だが、マウスを用いた今回の検討により、その新しい治療オプションが発見され、自家脂肪由来幹細胞移植は、拒絶反応もなく、採取や移植が比較的容易なため、リンパ浮腫、リンパ漏の治療方法として有用な治療方法になると思われた。