細胞接着因子の一つであるCADM1(Cell adhesion molecular 1)は様々な固形癌において転移や浸潤などをおこすとその発現が低下していることが報告されている。 皮膚有棘細胞癌は、頻度が高く局所のみであれば、切除のみで根治がみこめる。しかし、浸潤・転移をきたすと予後不良となり、有効とされる全身療法はない。そこで、我々は皮膚有棘細胞癌88例におけるCADM-1の発現と予後に関連性があるかどうかに着目し、当院で切除をおこなった症例の免疫染色をおこない、その染色を強発現、弱発現と分類し、予後について解析・検討し、CADM-1の発現の強弱は独立した予後規定因子であることが判明した。
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