これまで、血液系腫瘍におけるIL-34およびM-CSFの機能についてはほぼ不明であった。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (DLBCL) の内、比較的予後不良とされるABC型に罹患した患者において、予後良好とされるGCB型の患者よりもIL-34の陽性率が有意に高いことに加え、IL-34陽性の患者で生存率が有意に低い事が分かった。DLBCLにおいて異所性に発現したIL-34は、腫瘍化したB細胞の増殖に寄与するのではなく、腫瘍組織への単球の遊走を誘導しマクロファージの増加を促した結果、病態の増悪に寄与している可能性を示唆する結果が得られた。
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