発作性夜間ヘモグロビン尿症 (PNH) の新しい病型として、20番染色体上のPIGT遺伝子の変異を原因とするPIGT-PNHが報告された。PIGT-PNHは典型的なPNHの症状に加えて自己炎症症状を伴う特徴があり、その機序としてNLRP3インフラマソームの活性化に着目した。PIGT-PNHではPIGA-PNHと異なり、蛋白質の付加がない蛋白欠損GPIが細胞膜表面に蓄積する。PIGT-PNH患者検体、PIGT-KO THP-1細胞株を用いて検討した結果、蛋白欠損GPIが補体系ならびにインフラマソーム活性化に関与し、PIGT-PNHにおいて自己炎症症状を引き起こす可能性が示唆された。
|