研究課題
HTLV-1組み込み部位特異的に生じるウイルスとヒトゲノムのキメラトランスクリプトによるクローン性増殖への関与を検証するため、in vitroで機能解析を実施した。HTLV-1を導入した293T細胞に放射線照射をした後、Jurkat細胞と共培養をした。ウイルス蛋白であるTax陽性細胞をソーティングし、16週間培養を行った。それらの細胞からDNAを抽出しHTLV-1組み込み部位を指標としたクローナリティー解析では、いくつかの感染細胞のクローン性増殖を認めた。RNA-seqでは、増殖した感染クローンで、組み込み部位特異的なキメラトランスクリプトが検出された。16週間培養後の細胞を用いて限界希釈によるHTLV-1感染細胞のクローニングを施行した。クローニングされた細胞株を用いて細胞増殖解析をしたところ、HTLV-1非感染細胞株と比較して、細胞増殖速度が亢進しているものがみられた。これらよりウイルスとヒトゲノムのキメラトランスクリプトが細胞増殖に関与している可能性が示唆された。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
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