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2019 年度 研究成果報告書

HTLV-1とヒトゲノムのキメラトランスクリプトによるATL発症機序の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K16122
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
研究機関佐賀大学 (2019)
熊本大学 (2018)

研究代表者

勝屋 弘雄  佐賀大学, 医学部, 助教 (80632041)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード成人T細胞白血病・リンパ腫 / HTLV-1 / キメラトランスクリプト
研究成果の概要

HTLV-1組み込み部位特異的なウイルスとヒトゲノムのキメラトランスクリプトが成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)クローンの選択性に関与していると仮説を立て研究を行った。30例のATL患者の末梢血でのRNA解析で、21例においてキメラトランスクリプト発現を確認した。キメラトランスクリプトの定量PCRでは、半数の検体でウイルスRNAであるHBZと同等か、それ以上の発現を認めた。in vitroの実験で限界希釈によるHTLV-1感染細胞のクローニングを施行し、最終的に10個の感染クローンを分離した。これらの細胞増殖解析では非感染クローンと比較して有意に細胞増殖が亢進しているクローンを同定した。

自由記述の分野

血液腫瘍学

研究成果の学術的意義や社会的意義

HTLV-1感染者のうち約5%のみで予後不良である成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)を発症する。わずか5%の感染者の体内で、どのようにATLクローンが選択されるかは、いまだに不明である。我々は組み込み部位特異的なキメラトランスクリプトが、多くのATLクローンで存在していることを確認した。またHTLV-1感染させたJurkat細胞株を用いたin vitroの研究でもキメラトランスクリプトの存在が確認され、感染クローン毎に増殖速度が異なっていることが確認された。ウイルスとホストのキメラトランスクリプトが新たなATLの発症機序の一つである可能性を示唆した。

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公開日: 2021-02-19  

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