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2020 年度 実施状況報告書

異なる研究レベルの融合による、関節リウマチの個別化医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16150
研究機関神戸大学

研究代表者

大西 輝  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (60634269)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード関節リウマチ / メトトレキサート / 遺伝子一塩基多型 / 予測モデル
研究実績の概要

関節リウマチ(RA)の治療において、メトトレキサート(MTX)の有効性・副作用と関連すると報告されている遺伝子一塩基多型(SNP)、バイオマーカーはいくつか存在する。しかし、これらの関連は、研究間で結果が異なっていたり、関連の程度が非常に小さかったりするため、個々のSNP、単一のバイオマーカーだけでは、MTXの有効性・副作用の予測は困難であり、臨床でのインパクトは小さく、また、より生物学的なSNPを抽出し、モデルの外的妥当性を高める必要がある。
前年度に引き続き、当該年度ではMTX服用中のRA 患者の情報と検体の収集を行った。また、MTXは細胞内でポリグルタミル化されMTX-PGとなり効果を呈するので、前年度と同様、SNPとMTX-PG濃度との関連を検索し、より生物学的なSNPを抽出した。
さらに、患者のMTX内服量とMTX-PGn濃度との相関を検討し、その濃度規定に関わる可能性のあるSNPを抽出した。また、SNPと有効性、副作用との関連について解析を行い、一部のSNPが抽出され、予測モデルに加えるとともに、臨床的因子も追加し、多変量解析に含め、予測モデルの向上につながるか検討した。
以上のことにより前年度に比し、症例数を増やして、複合SNPと臨床的因子による予測モデルを作成でき、結果を論文化した。また各予測モデル間の診断精度を比較し、遺伝子・臨床モデルが優れていることを示した。今後は、メタ疫学的手法によりバイアスの調整を実施していく必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

理由
COVID-19による影響で、研究が少し遅れている。
薬物代謝関連のSNPを網羅的に解析し、患者の臨床的因子も加えることで、MTXの効果・副作用に関する予測モデルをさらに発展させた。

今後の研究の推進方策

今後も症例を蓄積し、症例数を増やして同様の検討を行っていくとともに、外的妥当性向上のための、メタ疫学的手法を用いたバイアス調整のため、予測研究に関する一次研究および系統的レビューを集積し、データ抽出を行う。

次年度使用額が生じた理由

RA症例が十分に集まらなかったため、、MTX-PG濃度、SNP測定に対する費用が予定より少なかった。翌年度以降もMTX-PG濃度、SNP測定に対する費用を計上する。

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公開日: 2021-12-27  

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