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2020 年度 実施状況報告書

「Treg抵抗性T細胞」を標的とした免疫学的寛解治療開発の基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K16159
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

前田 伸治  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80381854)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードヒト化マウス / CTLA-4 / Mass Cytometry
研究実績の概要

R2年度、昨年度に引き続いて新規Uncontrollable T細胞の候補の探索として、xenogenic-GVHDを発症するヒト化マウスによる手法を用いて解析を行った。NOGマウスにヒト末梢血のCD4陽性T細胞(1x10^7 cells)を養子移入し、x-GVHDを起こす系に、A)Treg抑制因子としてCTLA-4-Igの介入、B)コントロール を行い、Day7(xenogenic GVHDがまだ明確でない時期)に両群のSplenocyteを採取した。詳細で多次元のT細胞表現系解析を行うため、Mass Cytometry を用いた解析(表面抗原解析;CD3, CD4, CD8a, CD45RO, CD45RA, CD25, CD127, CXCR3, CCR4, CCR6, CD161, CCR5, CCR7, CXCR5, HLADR, CD38, CD28, OX40, Fas, TIM-3, PD-1, CTLA-4, ICOS, 4-1BB, LAG-3. 細胞内サイトカイン解析; IFN-γ, TNF-α, GM-CSF, MIP-1β, IL-2, IL-4, IL-5, IL-10, IL-13, IL-17A, IL-17F)を行い、High dimensional analysisを行った。IFN-γ,GM-CSF, TNF-α,IL-2, GM-CSFなど多種類の炎症性サイトカインを高産生するpoly-functional T cells(多機能性T細胞、以下 PFC-T cells)がTreg増加/CTLA-4Ig治療下で著増し、サイトカインストームを起こすことがわかった。現在、このヒトの多機能性T細胞が増大する機序について検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヒト化マウスにおけるT細胞を詳細に解析するため、CyTOFにより多数のT細胞表面抗原解析、さらには、細胞内サイトカインの染色を行うことと計画を変更したため。

今後の研究の推進方策

ヒト化マウスにおいて、IL-2による刺激(hIL-2/IL-2Ab compex)、とくにCTLA4-Igの併用が多機能性T細胞を増加させる可能性が示唆された。IL-2およびCTLA-4Ig存在のもと、x-GVHDにおけるT細胞受容体への強いシグナルが多機能性T細胞誘導に影響する可能性を考慮し、NOGマウスのMHCを欠損させたΔMHC-NOGマウスを導入する予定である。IL-2刺激、CTLA4-Ig併用により、養子移入されたヒトT細胞の多機能性T細胞への分化が、ΔMHC-NOGマウスと通常のNOGマウスの間で異なるかを検討する。

次年度使用額が生じた理由

1)もともとフローサイトメトリーでのマウス細胞解析を行う予定であったが、より詳細に、高次元で免疫細胞を解析するため、Mass Cytometryによる解析を行うことと計画を変更した。R2年度には、高次元解析のデータ解析結果を出すために遅延が生じた。次年度使用額を用いて、今回みつかった多機能性T細胞が増加する機序について、ΔMHCNOGマウスを用いて解析を行う予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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