侵襲性アスペルギルス症に関するPET/MR検査の有用性が海外より報告されているが,国内において研究は行われていない。また、ムーコル症についてはR.oryzaeの特異抗原(RSA)以外に有用なマーカーは報告されておらず、PET/MRを使用した画像診断への応用についても行われていなかった。本研究は,従前には無かったムーコル症への早期かつ非侵襲的な検査の実現に向けた基礎的な検討であると位置づけられる。今回は最終段階へは到達できなかったが、現在早期診断が難しいムーコル感染症の新規画像診断へ発展する可能性を有している。また、深在性真菌症のみならず、難診断の感染症診療に新展開をもたらす研究と考える。
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