本研究では、免疫細胞の一種であるマクロファージが、肥満症治療のターゲットとなるかどうかを検討しました。マクロファージは全身の臓器に分布する細胞で、細菌など微生物を貪食する機能、あるいは炎症機能といった免疫系での働きが、これまで世界中で研究されてきました。本研究では、マクロファージが体の中で脂肪の動態に影響するか、また肥満症発症や治療に関与できるかを検討しました。マクロファージでのみ遺伝子操作したマウスを用いて肥満を発症させたところ、マクロファージに何らかの手段で介入すれば肥満症を改善できるかも知れないという有望なデータを得られました。
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