本研究では、IgG4関連疾患に対する治療前後の内分泌機能に関わるパラメーターの探索と病態解明を試みた。IgG4関連疾患患者を前向きに登録し、治療前後で末梢血単核細胞を採取し、フローサイトメトリーを用いたリンパ球解析を行った。病理組織学的検討では、IgG4関連膵疾患患者の細胞診検体を用いて、α細胞(グルカゴン)、β細胞(インスリン)の残存の程度と耐糖能異常、インスリン分泌能との関連を検討した。IgG4関連疾患モデルマウス作成のため、患者保存血清からの抗体精製を試みた。IgG4関連膵炎、甲状腺炎、下垂体炎を発症した患者毎に、モデルマウス作成に必要な抗体回収と動物実験条件検討を継続的に行っている。
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