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2018 年度 実施状況報告書

非浸潤性乳癌の浸潤のしくみの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K16287
研究機関順天堂大学

研究代表者

堀本 義哉  順天堂大学, 医学部, 准教授 (40424246)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード非浸潤性乳癌 / 上皮間葉移行
研究実績の概要

本研究では、非浸潤性乳癌が浸潤するしくみを明らかにすることを目的とする。乳癌の非浸潤性乳癌は手術で完治できる早期癌であるが、進行とともにやがて浸潤癌へ進行し他臓器へ転移する。この浸潤を食い止める治療法は未だ確立していない。申請者らは、これまでに予備実験により非浸潤癌の進展に上皮間葉移行が関与する可能性を見出した。そこで本研究では上皮間葉移行が浸潤形成に寄与することを明らかにする。さらに上皮間葉移行を抑制する薬剤を用いた浸潤癌への進行の抑制効果を検証し、非浸潤性乳癌の全く新しい治療薬への可能性を探る。本研究の成果により、大目的である「手術をしない」という選択を患者に提示できることを目指す。
本年度は、非浸潤癌細胞株にTGFβを添加しEMTを誘導することで浸潤能が高まることを、sphere assayにおける形状の変化やEMTマーカーの免疫染色により明らかにした。さらに手術標本を用いてEMTマーカーの免疫染色を行い、EMTマーカーの発現が高い腫瘍ほど、微小浸潤の存在や術後局所再発率が高いか否かを調べた(データ解析中)。さらに非浸潤性乳癌におけるHER2蛋白や低酸素マーカ―の発現の関連を調べ、非浸潤性乳癌の多くが遺伝子増幅なしにHER2蛋白を過剰に発現していることを見出した(投稿準備中)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、非浸潤癌細胞株にTGFβを添加しEMTを誘導することで浸潤能が高まることを、sphere assayにおける形状の変化やEMTマーカーの免疫染色により明らかにした。さらに手術標本を用いてEMTマーカーの免疫染色を行い、EMTマーカーの発現が高い腫瘍ほど、微小浸潤の存在や術後局所再発率が高いか否かを調べた(データ解析中)。さらに非浸潤性乳癌におけるHER2蛋白や低酸素マーカ―の発現の関連を調べ、非浸潤性乳癌の多くが遺伝子増幅なしにHER2蛋白を過剰に発現していることを見出した(投稿準備中)。

今後の研究の推進方策

今後は細胞株を用いた実験を進め、HDAC阻害剤によるEMT抑制効果を検証し、その作用機序の解明を目指す。またマウスを用いた実験により浸潤や遠隔転移の抑制効果を証明する。

次年度使用額が生じた理由

計画した基礎実験が予定通りに進まなかったため。次年度の実験のために使用する予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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