研究課題/領域番号 |
18K16288
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高橋 俊明 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70624857)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CDH / pulmonary hypoplasia / Pbx1 / Meis1 / Runx1 |
研究成果の概要 |
本研究は、先天性横隔膜ヘルニアの動物モデルを作製し、関連遺伝子の1つとされるPbx1等の遺伝子の発現、およびタンパク産生をqRT-PCR法や、組織免疫染色法で分析した。 結果、Pbx1や、ともに一連のシグナル経路の中で働くMeis2、Runx1の肺や横隔膜組織での蛋白および遺伝子発現が、疾患モデル群において有意に減少していることが確認された。 COVID-19の流行による種々の制限により、予防治療を模索するための追加実験の機会には恵まれなかったが、Pbx1、Meis2、Runx1のシグナルの障害が、横隔膜欠損の発生に関与しているという理論の提唱に成功し、その成果は雑誌掲載という形で評価された。
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自由記述の分野 |
Congenital malformation
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先天性横隔膜ヘルニアの臨床的な致死率を鑑みるに、その発症機序を解明する研究は急務である。横隔膜欠損を引き起こす分子メカニズムの解明は、そのシグナル経路に対する治療的関与への可能性へと繋がるものである。 先天性横隔膜ヘルニア関連遺伝子の1つとされるPbx1、Meis1、Runx1が、ともに一連のシグナル経路を構成して、原始横隔膜の形成に大きな働きを担い、その破綻が疾患における横隔膜欠損の背景にあるというメカニズムを明らかにした。 この研究はヨーロッパで最も権威のある小児外科雑誌に掲載され、今後はさらにそこから胎児期における予防的投与薬剤の開発への重要な足がかりとなると確信している。
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