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2020 年度 研究成果報告書

肝細胞癌における癌幹細胞の転移メカニズム解明と新規治療標的の同定に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K16305
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

河合 隆之  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (00813867)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード肝細胞癌 / 癌幹細胞
研究成果の概要

本研究では、難治性悪性腫瘍の1つである肝細胞癌において、これまでに我々が報告してきたkeratin 19 (K19) 陽性肝細胞癌癌幹細胞の転移・再発機構を調査した。正常肝/線維化肝由来脱細胞化肝臓を用いた肝細胞癌3次元立体培養の結果、K19陽性癌幹細胞が線維化肝において高い浸潤・転移能を示し、線維化肝からのシグナルを介したTGFb/Smad pathwayの活性化がそのメカニズムとなっている可能性が示唆された。また、肝細胞癌検体を用いた解析の結果、K19発現は肝線維化進行度と相関があり、K19陽性肝細胞癌ではTGFb/Smad pathwayの調節に関わる遺伝子に変異があることが判明した。

自由記述の分野

消化器外科学(肝胆膵領域の悪性腫瘍)

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、K19陽性肝細胞癌癌幹細胞が線維化肝からのシグナルを介したTGFb/Smad pathwayの活性化により高い浸潤・転移形質を示す可能性が示唆された。また、肝細胞癌におけるK19発現は肝線維化進行度と相関しており、K19陽性肝細胞癌ではTGFb/Smad pathwayの調節に関わる遺伝子に変異を有していた。この成果により、K19陽性肝細胞癌の転移メカニズムの一端が明らかになり、TGFb/Smad pathwayという新規治療標的が同定された。肝細胞癌の約15%を占める特に予後不良なK19陽性症例に対する個別化治療の可能性が示されたと考えており、社会的意義を有すると思われる。

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公開日: 2022-01-27  

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