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2018 年度 実施状況報告書

新規オートファジー関連分子を標的とした大腸癌新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16357
研究機関大阪大学

研究代表者

岩本 和哉  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80781723)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードオートファジー / 大腸癌
研究実績の概要

大腸癌の臨床検体における免疫組織染色の結果、syntenin-1の高発現が予後との強い相関を認めたことから、大腸癌におけるsyntenin-1の発現の意義を解明すべく、syntenin-1の抑制株を2種類のshRNAを導入することで、3種類の大腸癌細胞株(SW480・SW620・Caco2)において樹立した。これらの細胞株において、増殖能には変化を認めなかったが、遊走能・sphere形成能ではsyntenin-1抑制により低下することが分かった。また、抗癌剤感受性試験では、5-FUに対する感受性は変化を認めなかったが、大腸癌に対するキードラッグであるオキサリプラチンに対する感受性は、syntenin-1を抑制することにより上昇した。これらは、臨床検体の予後相関の結果とも矛盾せず、当初の仮説通り、大腸癌においてsyntenin-1が悪性化に何らかの重要な役割を担っていることを裏付ける結果であった。また、これらの結果は、syntenin-1が大腸癌幹細胞に関与することを示唆する結果であり、オートファジーとの関連に着目した現在の目的とも矛盾しない結果であった。一方、本研究はオートファジーとsyntenin-1の関連に着目した研究であるが、並行して他の関連タンパクを同定することも検討しており、現在網羅的全RNAシークエンスを次世代シークエンサーを使用してSW480の正常細胞株とsyntenin-1抑制株において行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

syntenin-1抑制大腸癌細胞株の作成にやや難渋したが、概ね研究実施計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

今後はオートファジー活性と関連タンパクに関して、抑制株での変化を評価する。また、並行して網羅的全RNAシークエンスを行い、その他の新たな関連タンパクの同定も試みる。その上で、マウスモデルにおける追加評価を行い、創薬への足掛かりとする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Expression and function analysis of syntenin-1 in colorectal cancer2018

    • 著者名/発表者名
      岩本 和哉
    • 学会等名
      第77回日本癌学会学術総会

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公開日: 2019-12-27  

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