研究課題/領域番号 |
18K16368
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
丸屋 安広 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (20817085)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 筋芽細胞シート / 十二指腸ESD / 内視鏡手術 / 十二指腸非乳頭部腫瘍 |
研究実績の概要 |
【平成31年度実施状況概要】 前年度までにブタ十二指腸ESDモデルとブタ筋芽細胞シート作製していたため、今年度は実際に移植実験を行った。当初の予定ではシートを内視鏡下に移植することを検討していたが、ブタ十二指腸ESDモデルの検討から十二指腸ESDの穿孔発生理由として菲薄した筋層と漿膜が虚血に陥り穿孔をきたすことが判明した。そのため、穿孔を予防するためには裏打ちとなる組織による補強が理にかなっていると判断し、移植方法を十二指腸ESD後の漿膜側から行う方針とした。 【十二指腸ESDモデルへの細胞シート移植実験】 十二指腸ESDモデル(ESD後の残存する筋層漿膜層が虚血から壊死に陥り、高率に術後穿孔を来すモデル)を作製直後に、直視下にESDを行った漿膜面に自己筋芽細胞シートを貼付し移植。細胞シート移植部もESDモデルと同様に大網を被覆し手術を終了した術後3日目、14日目にESD穿孔性腹膜炎の発生率、潰瘍面の治癒状態をコントロール群(大網被覆群)と比較した。 【結果】 細胞シート移植実験では、コントロール群の全例で術後穿孔を認めたが、移植群では全例に術後穿孔は認めなかった(p<0.001)。また、移植後14日目までの中期成績においても遅発性の穿孔や狭窄といった有害事象は発生しなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の実験計画から移植方法を変更して検討を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は内視鏡下の移植による検討も行い、漿膜側からの移植効果との比較を行う予定である。またデリバリーデバイスの開発も併せて行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画と異なり、移植方法を内視鏡下での移植にこだわらずに実験を行ったために、内視鏡下移植データが取得できなかった。内視鏡下移植実験に必要な大動物購入費、飼育費および研究試薬に関わる費用および、そのデータ解析および研究結果を学会発表する際の旅費と、英文投稿に関わる校閲費等に使用する予定である。
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