当課題では、これまで神経内分泌分化に関与し、肺小細胞がんなどで注目されていたDLL3という分子の消化管神経内分泌腫瘍(消化管NET/NEC)における役割を検討した。研究の遂行から、消化管NECでも発現が著名に亢進していることが明らかとなった。また、DLL3の発現を抑制するとアポトーシスを介した増殖抑制が生じることから、消化管NECの生存に重要な位置付けであることが示唆された。しかし、既存のDLL3抗体薬物複合体は肺小細胞がんで有用性が示せず、開発が中断していることを考慮し、新たなDLL3を標的とした化合物を選定するためのスクリーニング検証に対する実験系を構築した。
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