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2020 年度 実施状況報告書

スフィア形成法を駆使した膵癌幹細胞の機能解析と指標の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K16376
研究機関大阪医科大学

研究代表者

清水 徹之介  大阪医科大学, 医学部, 講師 (00727092)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード膵癌幹細胞 / スフィア / S100A4
研究実績の概要

本研究ではこれまで、スフィアを継代する事でスフィア形成率が増加する結果を得た。果たしてこれらの細胞集塊が癌幹細胞もしくはそれに準じた何らかの機能を持った細胞であるのかに関しては検証が必要な状態であった。
機能解析にはスフィアの大量作成が必要であるが、その時点ではコスト面などから効率的ではなく、まずは表面抗原マーカーなどの指標を検討した。スフィアの形状(いびつなものから完全な球形のもの)によってS100A4タンパク発現の局在が異なる事が分かった。また電子顕微鏡による観察により、Golgi体に局在している事も分かった。
一方でSphere形成後ではS100A4の発現が有意に低下しており、E-cadherinと相関関係にある事が分かった。
S100A4タンパクは癌幹細胞の表面抗原マーカーとしても知られており、また一般的にS100A4を高発現する膵癌は、低発現の膵癌より予後が悪い事が分かっている。
今回得られた、スフィアでS100A4が低発現であるという結果は、スフィアが悪性度の高い細胞集塊とするならば、矛盾する結果であった。
これにより、スフィア構成細胞の機能解析が重要となり、一度に多量の細胞を作成し、浸潤能などを研究する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

主に使用していた無血清培地の供給が停止されたため、細胞培養ができない状態が継続している。

今後の研究の推進方策

他の無血清培地を作成し、再度実験系を確立する必要がある。現在のところ有効な無血清培地の作成には至っていないが、今後も引き続き検討していく方針である。

次年度使用額が生じた理由

実験をすすめられる培地が決定しておらず、研究に遅れが生じたため、期間延長を行い、研究費を次年度に使用することとした。まずは培地の購入や作成に予算を使用していく予定である。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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