重症下肢虚血における末梢動脈バイパス手術では、自家血管をグラフトとして用いるが、グラフト不全などの問題も多い。より良質なグラフトの開発のため、毛細血管周囲幹細胞(Capillary Stem Cell;CapSC)を用いたバイオグラフトの構築・末梢動脈疾患に対する血管再生治療の検討を行った。CapSCsをEphA7陽性周細胞として分離し、マウス下肢虚血モデルに導入した。その結果、虚血改善を認め、CapSCsによる毛細血管様構造が確認され、血管新生に寄与していた。CapSCsは血管再生治療における有用なツールとして期待でき、その血管新生能は今後のバイオグラフトの構築に有用であると考えられる。
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