研究課題/領域番号 |
18K16383
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
加藤 寛城 金沢大学, 附属病院, 助教 (20733843)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 心臓保存 / 零度以下 / 変動磁場 |
研究実績の概要 |
今まで変動磁場冷却装置を使用した心臓保存の研究を行ってきた.ラットの心臓保存については、再灌流し心機能が保たれていることも証明できているが、大動物(ブタ)の心臓保存においては、再灌流して心機能測定できていない.本研究の目的は、大動物(ブタ)用の再灌流装置を使用して保存後の心機能測定を行い、変動磁場冷却装置を使用した零度以下心保存法の有効性を証明することである.大動物(ブタ)の心臓保存再灌流実験を行い、ラットでの実験と同じように心機能や代謝面、病理学的に検討を行い、変動磁場冷却保存装置による零度以下保存法の有効性を証明したいと考え,再灌流装置を作成した.SPFブタ(30㎏前後)を用いて,通常の4℃心保存群と変動磁場冷却保存装置による-3℃保存群に分け、それぞれn=6ずつ実験を行いデータ収集する予定であった.しかし,豚コレラが北陸地区にもかなり拡がってきており,ブタを用いた実験が感染リスクを伴うため非常に難しい状態となった.感染が落ち着くのを待っていたが,なかなか収束しないと判断した.そのため,使用動物を大動物のブタから中動物のウサギに変更して実験をおこなう方針に変更することとした.ウサギの実験を行うにあたり,回路などの再作成など調整を行った.回路は作成でき,試運転においても使用が問題ないことを確認できた.次段階のウサギを使用した実験のため,ウサギの麻酔や心臓を中心とした解剖学的特徴などについて調べている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
再灌流装置を作成し,SPFブタ(30㎏前後)を用いて,通常の4℃心保存群と変動磁場冷却保存装置による-3℃保存群に分け、それぞれn=6ずつ実験を行いデータ収集する予定であった.しかし,豚コレラが北陸地区にもかなり拡がってきており,ブタを用いた実験が感染リスクを伴うため非常に難しい状態となったため,ウサギに変更して実験を行えるように回路などの再作成など調整を行った.再灌流装置も何とか出来上がってきたため,実際の使用に問題がないか現在チェックを繰り返している段階である.
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今後の研究の推進方策 |
回路の作成が終了した段階で,使用動物をウサギに変更し,通常の4℃心保存群と変動磁場冷却保存装置による-3℃保存群に分け、それぞれn=6ずつ実験を行いデータ収集する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度では,豚コレラの影響で,ブタを使用した実験を控えていたため実験が進まなかった.今後もブタの使用が難しいと判断し,今年度よりウサギに使用動物を変更して行うため,1年計画にずれが生じ本年度に昨年度に使用予定であった予算を使用することとした.
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