研究成果の概要 |
大動脈瘤の外科的・内科的治療には限界があり、新たな治療法の開発が望まれる。病理像では慢性炎症を呈し炎症性M1マクロファージ(M1MF)が集積する。抗炎症性M2マクロファージ(M2MF)も集積するが、M1/M2比が高値を示す。M1MFをM2MFへ形質転換を誘導しM2MF優位にすることが、大動脈瘤治療戦略として成り立つ可能性がある。 M2MF共培養により、M1MFの炎症性遺伝子発現の低減やactive MMP-2, -9酵素活性の低下を示した。M2MFを大動脈瘤モデルマウスに投与すると、炎症性タンパク発現量の低下や抗炎症性タンパク発現量の増加、M1/M2比の低下がみられ、大動脈瘤治療効果が得られた。
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