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2019 年度 実績報告書

脂肪組織由来幹細胞を用いた肺再生~肺胞上皮細胞への分化と細胞移植治療の開発~

研究課題

研究課題/領域番号 18K16417
研究機関大阪大学

研究代表者

福井 絵里子  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90814591)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード脂肪組織由来幹細胞 / 慢性閉塞性肺疾患 / 細胞移植治療 / 肺胞上皮細胞 / 肺再生
研究実績の概要

慢性閉塞性肺疾患(Chronic obstructive pulmonary disease; COPD)は非可逆性の慢性進行性の肺疾患で、患者数は増加しているが臓器移植に代わる根治的な治療法がなく、新たな再生医療の開発が望まれている。今回申請者は脂肪組織由来幹細胞 (adipose tissue-derived stem cells; ADSCs) を用いた肺再生を目指し、ADSCs から肺胞上皮細胞への分化誘導、 COPD に対する ADSCs 補充療法による肺再生医療の研究を行った。
まず、in vitro でⅡ型肺上皮細胞への分化を含む多分化能を検討し、2通りのプロトコールでADSCsから Ⅱ型肺胞上皮細胞への分化誘導が可能であることを示した。また、エラスターゼを用いて肺気腫モデルを作成し、ADSCs を尾静脈から投与して COPD に対する効果を検討した。小動物用のスパイロメトリーや超偏極 129Xe MRI を使用して評価し、ADSCs を投与した群では、非投与群と比較して、肺コンプライアンスの改善、ガス交換能の改善による換気能の上昇などを認めた。組織学的な改善のみならず、呼吸機能の点でも改善することを明らかにした。さらに、肺気腫モデルマウスに投与した ADSCs が気腫肺に集積し、集積した ADSC の一部にTTF-1やⅡ型肺胞上皮細胞マーカーであるSPB、SPC陽性の細胞を認め、集積したADSCsの一部がⅡ型肺胞上皮細胞へ分化することを示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Adipose Tissue-Derived Stem Cells Have the Ability to Differentiate into Alveolar Epithelial Cells and Ameliorate Lung Injury Caused by Elastase-Induced Emphysema in Mice.2019

    • 著者名/発表者名
      Fukui E, Funaki S, Kimura K, Momozane T, Kimura A, Chijimatsu R, Kanzaki R, Kanou T, Ose N, Minami M, Miyagawa S, Sawa Y, Okumura M, Shintani Y
    • 雑誌名

      Stem Cells International

      巻: Volume 2019 ページ: -

    • DOI

      10.1155/2019/5179172

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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