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2018 年度 実施状況報告書

ICGエアロゾルによる肺瘻部位同定方法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K16422
研究機関香川大学

研究代表者

横田 直哉  香川大学, 医学部附属病院, 医員 (10636492)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードair leak / ICG
研究実績の概要

予備実験を含めて合計9匹でイヌ胸膜損傷モデルを作成して経気道的ICGエアロゾル投与実験をおこなった。左肺に胸膜損傷を作成、ジェットネブライザーを用いてICG溶液の気管内投与をおこない、近赤外光胸腔鏡で観察可能になるまでの時間を測定した。ICG溶液は2.5 mg/mlを5ml溶液として、トータル12.5mgを投与した。合計25箇所の胸膜損傷部位を作成し、25箇所中24箇所が同定可能であった。上葉に相当するCranial lobe は12箇所ともに観察でき、下葉に相当するCaudal lobeでは13箇所のうち1箇所がICGで同定できなかった。ICGエアロゾルを投与すると、気流にのったICGエアロゾルが肺瘻の部分に集積するため、近赤外光胸腔鏡では発光した部分として確認できた。また胸膜損傷部位が確認可能になるまでの時間は13.8秒(95%CI 7.37-17.1)であり、Cranial lobeで14.9秒(95%CI 6.14-23.7)、Caudal lobeで13.0 秒(95%CI 8.30-17.7)であった。上葉の1カ所をのぞいて30秒以内に観察することができており、この1箇所と同定できなかった下葉の胸膜損傷部位は無気肺の部分と一致していた。本手法における胸膜損傷部位の同定には肺が十分に拡張していることが必要と考える。胸膜損傷部位以外にはICGに染まった部位は認めなかった。時間経過でICGに染まった部位が観察困難となることはなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

胸膜損傷部位がICG気管内投与で同定可能なことを同定できた。また膜損傷部位が確認可能になるまでの時間よりICGの至適投与量について検討することが可能となっている。予定通りの進行状況である。

今後の研究の推進方策

同様のイヌ胸膜損傷モデルにおいて、ICG溶液の希釈濃度を変化させて実験をおこなう。また肺嚢胞モデルを作成して同様の実験を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

おおむね実験計画通りではあるが、実験内容に行えていない項目があることや、学会での発表等がおこなえていないため、次年度の行う予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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