研究実績の概要 |
2018年度は、体外膜型肺(extracorporeal membrane oxygenation, ECMO)の臨床の使用に関する研究として、Intraoperative Extracorporeal Support during Lung Transplantation in Patients bridged with Venovenous Extracorporeal Membrane Oxygenation (The Journal of Heart and Lung Transplantation 2018; 37:1418-1424)を発表した。また、同論文を第35回日本呼吸器外科学会にて発表した。急性呼吸不全の際には、venovenous ECMOが第一選択であるが、脱血・送血・回路をどのように設定するかは臨床の結果に直接結びつきうる重要な部分であり、本研究の成果は同領域の今後の発展に貢献できるものと思われる。 2018年度4月に研究者自身の常勤先の異動があり、勤務先の新たな環境を整備する都合で予定していたエフォートを一時的に研究に回せなかったことがあり、また2019年度4月には研究機関の変更もあり計画が遅れていた。しかし、機関の変更後速やかに動物実験の倫理申請、環境の整備、及びデータ入力・解析・モニタリング器機・記録媒体などの整備を行い、ラット実験を新潟医療福祉大学の藤井先生のチームに監修を受けて開始した。ラットECMOモデルの確立に関するPreliminary resultは第37回日本呼吸器外科学会に「veno-venous extracorporeal membrane oxygenation (VV-ECMO)モデル」として提出し採択された。今後データが揃い次第、アッセイ・解析を進めて、publicationまでを目指す予定である。
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