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2020 年度 研究成果報告書

オピオイドへの耐性形成に関与するオピオイド受容体制御機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K16446
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

清水 覚司  京都大学, 医学研究科, 助教 (80802793)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードオピオイド / 耐性形成 / 副作用発現
研究成果の概要

神経系細胞に内因性に発現しているμオピオイド受容体に、CRISPR/Cas9を利用してタグ配列を組み込み、長期間のリガンド刺激下における受容体の内在化を24-72時間解析した。受容体を強く内在化する合成エンケファリンでは50-60%、内在化の程度が程度が弱いモルヒネでは20-30%が細胞内へと内在化された。細胞表面での発現量は24時間後をピークとして一旦減少し、その後72時間後まではほぼ不変であった。受容体発現量は、新規合成、再利用、分解の総和であるが、長期持続的にオピオイドを投与すると、細胞表面上の発現量は 未刺激の状態よりは一旦減ずるものの、その後は安定的に発現することがわかった。

自由記述の分野

麻酔科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

オピオイドへの耐性形成には、活性化して脱感作した受容体を細胞内へ内在化して、再感作・再利用する経路が重要な役割を果たす。μオピオイド受容体をヒト胎児腎細胞などに発現させた実験系を利用した先行研究では、受容体は数時間の持続刺激で約半分に減少すると報告している。しかし、臨床では術後数日間オピオイドを投与することが通常で、数時間で効果が著減することはない。本研究では、神経系細胞では、オピオイド受容体は持続的な刺激によって一旦減弱するものの、新規合成や再利用によって一定の発現量を維持することがわかった。また、リガンドによって発現量が減ずる程度は異なるなど、耐性形成の一旦を明らかにした。

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公開日: 2022-01-27  

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