神経系細胞に内因性に発現しているμオピオイド受容体に、CRISPR/Cas9を利用してタグ配列を組み込み、長期間のリガンド刺激下における受容体の内在化を24-72時間解析した。受容体を強く内在化する合成エンケファリンでは50-60%、内在化の程度が程度が弱いモルヒネでは20-30%が細胞内へと内在化された。細胞表面での発現量は24時間後をピークとして一旦減少し、その後72時間後まではほぼ不変であった。受容体発現量は、新規合成、再利用、分解の総和であるが、長期持続的にオピオイドを投与すると、細胞表面上の発現量は 未刺激の状態よりは一旦減ずるものの、その後は安定的に発現することがわかった。
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