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2022 年度 実績報告書

ポータブル型パルスCOオキシメータを用いた周術期禁煙指導の有効性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K16454
研究機関大分大学

研究代表者

佐々木 美圭  大分大学, 医学部, 助教 (40815239)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード周術期禁煙指導 / 一酸化炭素濃度 / パルスオキシメーター
研究実績の概要

【はじめに】周術期禁煙の実現のためには入院前から多職種連携の介入が重要である。禁煙外来では呼気一酸化炭素(CO)濃度測定が行われ、喫煙者では異常高値となり禁煙の動機付けに使用される。近年、パルスオキシメーターによる一酸化炭素濃度(SpCO)は、非侵襲的にかつ迅速にCO濃度が測定可能となった。今回、術前喫煙患者にSpCOが禁煙の動機付けとなり、禁煙率や長期禁煙達成に影響を与えるかどうか調査した。【方法】AAR戦略(Ask,Advise,Refer)で禁煙指導を行い、同意が得られた喫煙患者を対象にSpCO測定を入院前に総合患者支援センター(1回目)、術前麻酔科診察時(2回目)で行った。術後半年~一年後に外来受診時に禁煙継続の有無とSpCO測定(3回目)を調査した。2020年7月からは1、2回目のSpCO測定値を動機付けとして禁煙指導を行った(SpCO群)。アンケート調査と電子カルテよりデータ抽出し、通常の禁煙指導群(対象群)とSpCO群の2群に分け禁煙状況を比較検討した。
【結果】対象群110例、SpCO群78例で、術前禁煙率はそれぞれ40.4%, 42.1%、禁煙期間は両群ともに3日であった。術後の禁煙継続はそれぞれ22.7%、19.2%で有意差はなかった。入院前の禁煙指導から手術までは対照群15日、SpCO群23日(p<0.05)、1回目のSpCOは対照群3%、SpCO群2%(p<0.05)と有意差を認めた。また、同時に測定したSpCOと呼気CO濃度ではBland-Altman分析で系統誤差を認めた。
【結語】SpCOを動機づけにした禁煙指導で禁煙率の改善は得られなかった。SpCOは呼気検査よりもエアロゾル発生のリスクは低いが、基準値自体も低く、また、喫煙による影響を受けにくいため、禁煙による変化が出にくく、禁煙指導での動機づけとして使用する有用性は得られなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ポータブル型パルスCOオキシメータを用いた周術期禁煙指導の有効性の検討2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木 美圭
    • 学会等名
      日本麻酔科学会

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公開日: 2023-12-25  

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