オピオイドを使用している患者を対象に疼痛と血中濃度の変動との関連性を調査した。オピオイドの血中濃度を高速液体クロマトグラフィーにて測定するための内部標準物質チミン(d4)を同定し、測定した。オピオイドの投与量とオピオイドの血中濃度とは相関することが確認された一方で、疼痛スコアとオピオイドの血中濃度との間には相関関係が確認できなかった。 がん性疼痛患者の血中濃度の変化を調査すると疼痛が軽度の時と比べて中等度以上(NRS4以上)の時ではオピオイドの血中濃度が半分程度までに変動していることが確認された。オピオイドの血中濃度を測定し、シュミレーションすることはより適切なオピオイド投与量を設定し、患者の疼痛コントロールに貢献することが期待できる。
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