研究成果の概要 |
下行大動脈遮断(12分間)を行い、脊髄虚血モデルラットを作成した。脊髄前角にてマイクロダイアライシスを行い、同時に下肢の運動誘発電位を測定し、脊髄虚血性障害の評価を行った。脊髄虚血前から水素吸入(1, 2, 3%)を行うことにより、脊髄前角でのグルタミン酸濃度の上昇、運動誘発電位の低下は濃度依存性に抑制された。この脊髄虚血予防効果はグルタミン酸トランスポーター1(GLT-1)拮抗薬投与により有意に抑制された。また蛍光免疫染色によって脊髄虚血後は脊髄前角でのGLT-1発現量が有意に低下し、水素吸入により回復する事から、水素の脊髄保護効果にGLT-1が関与する事を発見した。
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