研究課題
高換気量、高気道内圧での人工呼吸は、人工呼吸誘発肺障害を引き起こす。敗血症では全身性炎症を呈し、血管透過性亢進によるARDS発症と共に肺血管抵抗かで 上昇し肺高血圧に至る。TRPV4チャネルは、機械的刺激によって活性化され、浸透圧及びNa+ 調節の役割を有するため、肺水腫発生への関与が想定されるが、同 チャネル下流にあるメディエータの詳細は不明である。 本研究では、ラット盲腸結紮穿刺による実験的敗血症ラットに対して高一回換気量の機械的人工呼吸に よってVILIを誘発後、TRPV4阻害薬の存在・非存在下で、 敗血症肺におけるVILIの発生過程におけるTRPV4の関与と介在メディエータを探索、併せて動脈血酸素 分圧、肺水分量、血管透過性および肺動脈圧の測定を行 い、敗血症性VILIの治療標的としてのTRPV4チ ャネルの役割を明らかにしようと考えている。呼吸管理後に摘出した肺組織を用いてmRNAレベルでのPCR検討を行った結果、IL-6、IL-1β、TNF-αなどのサイトカインの発現が、TRPV4阻害薬投与群で減少していることがわかった。
3: やや遅れている
PCRによる検討は終了した。しかし、研究施設の環境が変化したためWesternblotの検討が滞っている。環境が整い次第、検討を進め、結果をまとめる予定である。
引き続き、Westernblot等の検討行いT R P V4阻害薬の効果について結果をまとめる。
研究施設の環境変化に伴い、予定していた解析等ができていない。新しい環境を整えるために、必要な機材の移設、購入に使用予定である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
BMC Pulmonary Medicine
巻: 78 ページ: -
10.1186/s12890-022-01867-6
巻: 21 ページ: -
10.1186/s12890-021-01710-4