• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

DREADDシステムを利用した脊髄後角HCN4をターゲットとした疼痛治療開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16465
研究機関久留米大学

研究代表者

大下 健輔  久留米大学, 医学部, 助教 (70529510)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2019-03-31
キーワード慢性疼痛 / DREADD / HCN / 脊髄後角
研究実績の概要

過分極誘発陽イオンチャネル(HCN1~4)は細胞内cAMPによって電流が増大するという特徴を持ち、痛覚伝導路において重要な機能を果たす。一方我々は、最もcAMP感受性が高いサブタイプであるHCN4を発現するニューロンが、脊髄では後角浅層にのみ特異的に存在することを見出した。
先行論文によると、脊髄におけるHCN4発現ニューロンは抑制性介在ニューロンであるとの報告があった。そこで、このニューロンをchemogeneticに刺激してcAMP濃度を増加させることにより、HCN4チャネルを活性化することを試みた。
そのためにGs-DREADDをテトラサイクリン応答配列の下流に挿入したコンストラクトをAAV9ウイルスベクターにサブクローニングした。このベクターをHCN4翻訳開始点上流にtetracycline transactivatorとその応答配列(TRE)をノックインしたマウス(HCN4+/tTA_TRE)に髄注する計画とした。
一方、GAD67ーGFPノックインマウスや、VGAT-GFP BAC トランスジェニックマウスとHCN4+/tTA_TREを交配して得たdouble transgenic mouseでHCN4抗体を使って、免疫染色をした結果、両者のシグナルはほとんど重ならないことが反面した。すわなちHCN4発現ニューロンは抑制性よりもむしろ興奮性介在ニューロンである可能性が高くなった。そこで上述の仮説とは逆に、HCN4電流を抑制することにより、興奮性シナプス電位の加重が増強される可能性を検討するために、優性抑制性HCN4チャネル優性抑制性変異体をTRE配列下流に挿入したコンストラクトをAAV9ウイルスベクターにサブクローニングした。今後、これらのウイルスベクターを用いて、脊髄後角におけるHCN4を操作することで、痛み行動がどのように変化するか確認する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Overexpression of the HCN2 channel increases the arrhythmogenicity induced by hypokalemia2019

    • 著者名/発表者名
      Oshita K, Kozasa Y, Nakagawa Y, Kuwabara Y, Kuwahara K, Nakagawa T, Nakashima N, Hiraki T, Takano M
    • 雑誌名

      The Journal of Physiological Sciences

      巻: 69 ページ: 653-660

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s12576-019-00684-7

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi