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2019 年度 研究成果報告書

痛みの遷延化に関与する内因性鎮痛機構の可塑的変化の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K16471
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関群馬大学

研究代表者

須藤 貴史  群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (60739621)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード神経障害性疼痛 / 内因性鎮痛 / 青斑核
研究成果の概要

本研究はアデノ随伴ウイルスベクターを用いて人工リガンドにのみ反応する人工受容体を発現させ、神経活動を人為的に制御可能な状態とすることで、慢性痛状態での内因性鎮痛の変化を詳細に解明するものである。神経障害による慢性痛は内因性鎮痛機構を減弱させたが、内因性鎮痛のひとつを司る青斑核の活性化により鎮痛が観察された。特に脊髄後角で調節を行う青斑核細胞を興奮させると強い鎮痛が見られた。これは青斑核細胞の投射先により鎮痛に対する機能がことなることが示唆され、脊髄以外への投射する細胞群が痛みを発するように変化している可能性が示唆された。

自由記述の分野

麻酔科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

神経障害性疼痛に対する鎮痛薬は内因性鎮痛を活性化すること効果を示し、その効果は神経障害後の経過とともに減弱することが報告されている。本研究の結果と合わせると、鎮痛薬の全身投与は投射先を問わず青斑核を活性させ、脊髄へ投射する細胞群が鎮痛を示すが、それ以外へ投射する細胞群がその鎮痛作用を打ち消している可能性を示唆する。これは鎮痛薬が効きにくくなるメカニズムのひとつである可能性がある。従来の鎮痛薬が無効な症例に対しても脊髄のノルアドレナリン増加は鎮痛に有効であるとともに、脳のノルアドレナリン量を調整することで減弱した鎮痛効果を回復できる可能性が示唆された。

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公開日: 2021-02-19  

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