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2018 年度 実施状況報告書

フラビン蛋白蛍光イメージング法を用いたミクログリアの神経障害性疼痛への関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K16474
研究機関新潟大学

研究代表者

番場 景子  新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (60790871)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードフラビン蛋白蛍光イメージング法 / 神経障害性疼痛 / SNI / ミクログリア
研究実績の概要

1.研究の目的
神経障害性疼痛の研究は従来、電気生理学的手法により脊髄後角細胞の過剰な興奮が主な原因として考えられてきたが、脳や脊髄のスライスを用いたin vitroの研究では神経ネットワークが遮断されていることから本来の生理学的な状態と異なる結果が得られている可能性がある。また、近年、神経の可塑性変化やグリア細胞の神経障害性疼痛への関与が示唆されている。今回、我々の用いるフラビン蛋白蛍光イメージング法はin vivoでの神経活動を可視化できる大脳皮質一次体性感覚野及び脊髄後角における応答やミクログリアの影響を明らかにすることを試みる。
2.研究進捗状況
平成30年度はSNIモデルマウスを作成し、von Frey testにより術後4日目以降21日目まで機械的逃避閾値が低下していることを確認した。続いて、同モデルマウスの大脳皮質一次体性感覚野及び、脊髄後角においてフラビン蛋白蛍光イメージングを用いて神経活動を測定した。その結果、大脳皮質一次体性感覚野では経時的に神経活動の増強したが、脊髄では神経活動の減弱を認める結果となった。
3.研究結果の意義
大脳皮質一次体性感覚野での神経活動の増強は痛みや不快感を反映したものと考える。一方、脊髄の神経活動の減弱は従来報告されてきた電気生理学的手法による神経細胞の過剰な興奮は局所での現象で、全体としては脊髄後角細胞の細胞死などにより神経活動は減弱している可能性を示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成31年度はSNIモデルマウスを作成し、von Frey testにより術後4日目以降21日目まで機械的逃避閾値が低下していることを確認した。続いて、同モデルマウスの大脳皮質一次体性感覚野及び、脊髄後角においてフラビン蛋白蛍光イメージングを用いて神経活動を測定した。その結果、大脳皮質一次体性感覚野では経時的に神経活動の増強したが、脊髄では神経活動の減弱を認める結果となった。

今後の研究の推進方策

令和元年度はミクログリア活性阻害薬を投与した場合の大脳皮質一次体性感覚野及び脊髄での神経活動を同手法および免疫組織学的実験を追加して行い、ミクログリアの神経障害性疼痛への影響を明らかにしたい。

次年度使用額が生じた理由

予定よりモデル作成が順調に行き、マウスの使用量が少なくて済んだ。次年度は免疫組織学的検討を行うため、抗体や抗ミクログリン阻害薬の購入に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 神経障害性疼痛モデルマウスの大脳皮質一次体性感覚野及び脊髄後角における神経活動の経時的変化の解析2019

    • 著者名/発表者名
      番場 景子
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第66回学術集会
  • [学会発表] フラビン蛋白蛍光イメージング法を用いたSpared nerve injury(SNI)モデルマウスの解析2018

    • 著者名/発表者名
      番場 景子
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第65回学術集会
  • [学会発表] Analysis of Neural Activity in the Neuropathic Pain Mouse Model Using Flavoprotein Fluorescence Imaging2018

    • 著者名/発表者名
      Keiko Bamba
    • 学会等名
      Anesthesiology2018
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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