TRPV3チャネルは炎症性疼痛の発生・進展に深く関与することが示されているが、TRPV3チャネルの調節機構については不明な点が多い。慢性疼痛に対する新たな鎮痛薬・鎮痛法開発に貢献するために、局所麻酔薬を利用してTRPV3チャネルの抑制機構を分子レベルで解明することを目的として研究計画を立てた。その結果、局所麻酔薬は濃度依存性にTRPV3チャネル機能を抑制するが、これらの抑制機序は細胞内シグナルによらず、電荷型局所麻酔薬が細胞外からTRPV3チャネル透過孔へ作用することによって抑制効果を発揮することが示唆された。
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