研究課題/領域番号 |
18K16506
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小野寺 悠 山形大学, 医学部, 助教 (30594329)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | EIT / Regional Compliance / Reginonal Ventilation |
研究実績の概要 |
実際にElectrical Impedance Tomography (EIT) 及びDynamic CTを撮影することのできた症例のデータを確認するとDynamic CTにおいて領域ごとに動きが異なる様子が観察された。吸気、呼気それぞれでピークの達するまでの時間にずれが観察された。EITによる異なる領域における含気の変化との照合はまだ行っていないのである程度症例がまとまってからDynamic CTで吸気、呼気のピークに達するまでの時間にかかわる因子(CT値、解剖学的位置等)を検討、実際に含気の変化にも差が生じているのか評価する予定である。 またここ2年でEITと呼吸生理に関する報告も散見されるようになってきた。従来は肺全体を一つの単位として測定していたUpper inflection point(UIP)およびLower inflection point(LIP) をEITを用いて領域ごとの容量変化を推定することで “仮想”のRegional upper inflection point(rUIP) 及びRegional lower inflection point(rLIP)を算出する方法が提唱され従来の肺全体で計測したUIPより低いまたはLIPより高い数値を示すことが報告されている。肺保護的な人工呼吸を行う上では肺のすべての領域でrUIP及びrLIPの間の圧力で換気することが理想であり肺保護的な換気を設定する目安になりうると考えられるがまだ報告されている症例、データが少なくさらなる検討が必要な手法である。このrUIP/rLIPをDynamic CTを用いて検討したデータは存在せず、本研究でデータを集積しrUIP/rLIPと肺の状態(CT値)との比較を追加することができれば肺保護的な換気設定に関するより詳細な検討ができると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象となる呼吸不全の症例が想定より少ない、研究参加の同意が得られない事が多い。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き症例収集に努める。 現在あるデータからデータの解析方法を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
実際にEI,DynamicCTを撮影した症例が少なく予定していたより消耗品の消費が少なかったため。
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