研究課題
若手研究
熱中症の中枢神経障害についてレジストリーデータ、基礎実験、多施設臨床研究から解明を試みた。①レジストリー研究結果:熱中症のタイプ、来院時意識レベル、血小板値が熱中症の神経学的予後不良に対する独立した予後予測因子であった。②基礎実験:ラット熱中症モデルにおいて髄液HMGB1が有意に高値であった。。また血清HMGB1よりも髄液HMGB1のほうが高値であった。③多施設臨床研究:血清HMGB1は神経学的予後を予測しなかった。
救急医学
近年熱中症患者が激増しており、特に高齢者の熱中症後の神経学的後遺症は社会的に大きな問題となっている。熱中症の中枢神経障害発症のメカニズムやリスク因子は従来明らかでなく、本研究でその一端を明らかにすることができた。本研究の結果は今後の熱中症の新たな検査や治療法開発の第一歩となりうる。