研究課題/領域番号 |
18K16519
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
菊池 聡 愛媛大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (00467854)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | AMPK / 敗血症 / 骨格筋 / 肝臓 |
研究実績の概要 |
肝臓特異的にAMPK活性を失活させたマウスを用いた実験を行った。雄の肝臓特異的AMPKα欠損マウスは野生型のマウスに比べて、敗血症時に肺と肝臓での好中球浸潤を悪化させ、肝臓ではミトコンドリアダメージを増悪させ、ATP産生を抑制することが判明した。一方雌の肝臓特異的AMPKα欠損マウスは肝臓の雄に比べてミトコンドリアダメージが少なく、血清中のTNFα、IL-6も上昇しなかった。Survival Studyでは雄の肝臓特異的なAMPKα欠損マウスは野生型のマウスに比べ、死亡率が悪化したが、雌のマススでは悪化しなかった。以上より肝臓特異的AMPKα欠損マウスは、雄では敗血症時に炎症生存率を悪化させるが、雌では悪化させないことが判明した。この結果をFront Immunol. 2020 Feb 13;11:210. doi: 10.3389/fimmu.2020.00210. eCollection 2020. Hepatocyte-Specific Deletion of AMPKα1 Results in Worse Outcomes in Mice Subjected to Sepsis in a Sex-Specific Manner.で紙上発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
骨格筋AMPK特異的欠損マウスを使用する予定であったが、肝臓特異的AMPK欠損マウスを使用した実験が予定より進み、紙上発表までできそうであったため、その実験、論文作成を優先して行ったために当初の予定よりやや遅れています。
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今後の研究の推進方策 |
現在コロナの影響で当院では動物実験が禁止されました。いつ実験が再開できるかなどの今後の見通しは不明です。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は自設備での備品や試薬で実験が可能であったため次年度使用額が発生しました。
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