研究課題
若手研究
出血性ショック後の肺障害の発生におけるmicroRNAの役割の解明を目的とし、ショック蘇生後と正常時の腸間膜リンパ液miRNA、肺組織miRNAを380種類測定した。リンパ液では156種類が両方で発現を認め、正常時により多く発現を認めた。肺組織では157種類が両時に発現を認め、ショック蘇生時により多く発現を認めた。リンパ液、肺組織両方でショック蘇生時には発現せず、正常時のみ発現を認めたmiRNAが存在したが役割の同定には至っていないため、今後の課題である。
critical care
本研究で腸間膜リンパ液、肺組織双方で発現量に有意な差を認めたmiRNAやショック蘇生時には認めず、正常時に出現したmiRNAは出血性ショック時の腸管虚血により、腸間膜リンパ液を介しての肺障害の発生機序の解明の一端を担うと考えられる。しかし、今回はそのmiRNAの役割の同定には至らなかったため、今後の研究課題となった。