臨床において治療効果を発揮するだけの薬物濃度を対象組織で保つために、PK(薬物動態)/PD(薬力学)理論に基づいた抗菌薬投与を行うことが推奨されているが、壊死組織や臓器不全の存在により適わないことも多い。高気圧酸素治療 (HBOT) とはチャンバー内に患者を収容し、大気圧より高圧環境の中で酸素を吸入させることで病態改善を図る治療であるが、感染症における治療効果は十分なエビデンスがない。申請者は本研究において、HBOT施行群は非施行群と比較し、薬物組織濃度が上昇していることを確認し、その要因としてMembrane transporterのGene setが亢進していることが確認された。
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