研究実績の概要 |
集中治療後症候群の中でも特にせん妄にフォーカスを当てて予備データを解析した。 2018年度のデータではICUには1631人が入室して39%(636人)がICU入室中に何らかのせん妄を発症していた。特にせん妄症例は救急科、心臓血管外科、脳神経外科の患者で多かった。また、高齢者では有意にせん妄発生率が高い(P=0.047)。男性はせん妄のリスクファクターであった(P<0.001, χ二乗独立性の検定)。せん妄発生時間は夜間に多かった。 せん妄の診断にはICDSCを用いたが、せん妄の症状として意識レベルの変化は半数以上で認められ、注意力欠如は49.6%、失見当識は45.1%、幻覚、妄想、精神障害は12.6%、精神運動的な興奮あるいは遅滞は23.7%、不適切な会話あるいは情緒は15.8%、睡眠覚醒のサイクルの障害は39.5%、症状の変動は46.1%で認められた。 一方、正常人の睡眠モニターをウエアラブルにより行った。
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