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2018 年度 実施状況報告書

敗血症性ショックに対する骨髄由来単核球細胞移植療法の有効性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K16538
研究機関大阪大学

研究代表者

梅村 穣  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20743561)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード敗血症 / 全身性炎症反応 / 骨髄移植 / 幹細胞移植
研究実績の概要

CLPラットに対して骨髄由来単核球細胞を5百万個/ratを尾静注投与し(BMMNCs群)、コントロール群(同量のPBSを尾静注投与)と7日間生存率の比較、血清中サイトカイン濃度の比較を行った。7日間生存率は、sham群(開腹のみ)では100%(8/8)、control群 では37.5% (6/16)、BMMNCs群 では62.5% (10/16)であった。BMMNCs群ではcontrol群に比べて有意に生存率改善効果が認められた。またCLP暴露後3、6、24時間後の血清サイトカイン濃度(血清IL-6、TNF-α、IL-1β、ヒストンH3)はsham群と比較して、control群で著明に上昇していたが、BMMNCs群ではサイトカイン上昇は抑えられていた。また血清中のSyndecan-1(血管内皮グリコかリックス層の主成分)に関しても、control群と比較してBMMNCs群で有意に上昇が抑えられていた。以上の検査結果より、BMMNCs投与により、敗血症による全身性炎症反応、血管内皮障害が抑制され、生命転帰の改善につながる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に予定していた敗血症モデルの安定、骨髄医由来単核球細胞移植の手技の安定から生存率の比較、血清サイトカインの比較を行うことができたため

今後の研究の推進方策

肺、腎臓、肝臓のHE染色を行い、BMMNCs移植によって敗血症に伴う組織の炎症、浮腫を制御できるかを評価する。また各組織に対してSyndecan-1の免疫染色を行うことで、血管内皮表面のグリコカリックス層の障害を評価する。さらに各組織のグリコカリックス層の障害を形態学的に比較評価するために、走査電子顕微鏡を用いた組織検査を行う。

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公開日: 2019-12-27  

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