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2018 年度 実施状況報告書

脳梗塞後、ペントラキシン3を起点とした新たな治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16557
研究機関三重大学

研究代表者

新堂 晃大  三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60422820)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードpentraxin 3 / glia / oligodendrocyte / neural stem cell
研究実績の概要

現在、ペントラキシン3の脳梗塞後の効果について、下記の項目について検討している。
I in vitroの系 1.神経幹細胞に対するPTX3の作用を明らかにする:ラット神経幹細胞初代培養に対しrecombinant PTX3(rPTX3)を投与し、PTX3の作用を確認中である。現在、増殖、細胞障害の程度、神経細胞や他のグリア細胞への分化を評価をしており、rPTX3の投与により、細胞増殖の抑制と神経細胞への分化抑制を示している。2.オリゴデンドロサイト前駆細胞に対するPTX3の作用を明らかにする:ラットオリゴデンドロサイト前駆細胞初代培養を用いてrPTX3による影響を評価する。オリゴデンドロサイト前駆細胞にrPTX3を投与しても明らかな変化は認めなかった。しかし、オリゴデンドロサイト前駆細胞はFGF2を投与し増殖を確認、FGF2とrPTX3を投与しオリゴデンドロサイトへの分化抑制を確認中である。
II in vivoの系 白質梗塞モデルマウスを作成し、PTX3の脳梗塞後の影響を確認する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では初代培養細胞を用いてrPTX3の作用を確認すること(in vitroの系)と、白質梗塞モデルマウスを用いてPTX3の作用を確認すること(in vivoの系)を行っている。In vitroの系は順調に進んでいる。さらにin vivoの系も順次すすめていく予定である。ただし当初予定していたよりin vivoの系は準備に時間を要している。これは脳梗塞モデルマウスの作成に少し時間を要しているためで、現在実験数を確保している。

今後の研究の推進方策

今後は、まず白質梗塞モデルマウスを作成し、亜急性期にPTX3 siRNAを投与することでPTX3の発現を抑制する。亜急性期におけるPTX3の役割を神経再生と白質再生の点から評価する。さらに成体脳において脳室下帯(subventricular zone:SVZ)で神経幹細胞からの神経新生が認められることから、梗塞周囲とSVZで神経幹細胞と神経細胞の発現に関しても検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

初代培養細胞を用いたin vitroの系の研究は順調に進んでいるが、モデルマウスを用いたin vivoの系の準備に一部時間を要した。試薬や抗体は使用期限があるため、必要に応じて直前に購入をする為、これに係る経費は次年度に繰り越すことにした。
今後の使用計画としては、in vitroおよびin vivoの研究費用に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Small Cortical Infarcts Transformed to Lobar Cerebral Microbleeds: A Case Series2019

    • 著者名/発表者名
      Ito Ai Ogawa、Shindo Akihiro、Ii Yuichiro、Ishikawa Hidehiro、Taniguchi Akira、Shiba Masato、Toma Naoki、Suzuki Hidenori、Tomimoto Hidekazu
    • 雑誌名

      Journal of Stroke and Cerebrovascular Diseases

      巻: 28 ページ: e30~e32

    • DOI

      10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2018.12.050

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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