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2019 年度 実績報告書

重症頭部外傷の脳代謝についてメタボロミクス分析を用いた病態解析と予後予測の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K16559
研究機関神戸大学

研究代表者

中井 友昭  神戸大学, 医学研究科, 助教 (60596089)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードbrain injury / metabolomics / biomarker
研究実績の概要

前年度に続き、14例の新規追加症例を経験し、合計21例の対象症例で検体を蓄積した。
内訳は、年齢22-87歳(平均58.2歳)、男性14例、女性7例、受傷機転として交通外傷10例、転倒転落10例、重板落下1例で、来院時GCS 3-8(平均5.8)であった。30日後の転帰(GOS)は、1.Dead(D) 2例、2.Vegetative State(VS) 6例、3.Severely Disabled(SD) 8例、4.Moderately Disabled(MD) 5例、5.Good Recovery(GR) なし、であった。
髄液での多変量解析にて、正常およびGOS各群でのクラス分けが可能で、これに寄与する物質として、Pyrophosphoric acid、Palmitoleic acid、Fucose、Ethanolamine、Psicose、Mannose、Maltose、Putrescine、Inositol、Galactose、Cadaverine、2,3-Bisphospho-glyceric acidなど種々の代謝物質が挙げられた。Inositolなどでは、転帰良好群と不良群とで、経時的増減が対照的な挙動を呈していた。
末梢血の解析においても同様に複数の代謝物が同定され、L-Valineなどにおいて、髄液と末梢血とで似通った経時的変化がみられた。
文献上、Inositolは細胞の浸透圧調整に関わるとされ、脳出血や脳浮腫との関連を指摘する報告がある。L-Valineにおいても、動物実験にて、頭部外傷と血漿中濃度との相関が示されている。これらは、外傷に伴う出血や挫傷から直接的に由来する可能性とともに、生体内での様々な代謝を反映した応答産物とも考えられ、頭部外傷急性期の変化を鋭敏に捉えるマーカーとしての役割が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 重症頭部外傷における急性期脳代謝変化についてメタボロミクス解析を用いた病態解析と予後予測因子の探求2020

    • 著者名/発表者名
      中井友昭 , 山川 皓 , 相原英夫 , 当麻美樹 , 篠原正和 , 甲村英二
    • 学会等名
      第43回日本脳神経外傷学会(誌上開催)
  • [学会発表] 重症頭部外傷の脳代謝についてメタボロミクス分析を用いた病態解析の試み2019

    • 著者名/発表者名
      中井友昭 , 山川 皓 , 相原英夫 , 当麻美樹 , 篠原正和 , 甲村英二
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会第78回学術総会

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公開日: 2021-01-27  

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