脳主幹動脈狭窄・閉塞性病変を有する慢性脳虚血患者における脳酸素摂取率が上昇した状態(貧困灌流)では、脳代謝で発生する代謝熱に対して、脳血流による冷却効果(ラジエータ効果)が低下し、結果的に脳温が上昇しているかどうかを明らかにすることを目的に以下を実施した:1)15O-PETおよび123I-IMP-SPECTでの脳循環代謝測定、2)超高磁場ヒト用7T-MRIにおけるproton MR-Spectroscopy(1H-MRS)を用いた脳温計測法の確立。最終的にsingle-voxelを用いたヒト脳でのテスト撮像を行ない、安全かつ高精度に脳温計測が可能であることが確認できた。
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