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2018 年度 実施状況報告書

初回播種膠芽腫を用いた全エクソームシーケンスによる播種関連遺伝子の網羅的探索

研究課題

研究課題/領域番号 18K16569
研究機関北里大学

研究代表者

柴原 一陽  北里大学, 医学部, 助教 (30791016)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード膠芽腫 / 播種 / エクソーム解析
研究実績の概要

本研究の目的は、初回播種膠芽腫という稀少病態を解析対象とし、膠芽腫播種に関する基礎的知見を得ることである。
本年度は、北里大学そして共同研究施設である東北大学で、ヒトゲノム研究に関する倫理申請をし承認された。また、もう一つの共同研究施設である東北大学メディカルメガバンク機構と共同研究契約を結び、全エクソームシーケンスは株式会社マクロジェン・ジャパンと契約し、解析を行なう段取りを立てた。
膠芽腫症例のMRI画像を全例確認し初回播種膠芽腫の症例を列挙した。小児例や他の頭蓋内疾患などを除外し、症例の取捨選択の結果、北里大学脳神経外科で、7例の初回播種膠芽腫と正常血液のペアを同定し、東北大学脳神経外科では、7例の初回播種膠芽腫と正常血液のペア、そして3例の初回播種膠芽腫を同定した。約500例ほどの膠芽腫のうち、17例の初回播種膠芽腫例であり、頻度としては3%と、稀少病態である。
東北大学の症例の一部は、東日本大震災の停電の際に、一部凍結検体の紛失と劣化を認めたため、3例では正常血液を得ることができなかった。他の検体は、幸いに全例凍結検体があり、genomic DNA抽出を施行した。抽出DNAの濃度に問題なく、且つ十分量抽出できており、スメアもなく質も良好であることを確認できた。
現在、次世代シーケンサーを用いた全エクソームシーケンスを施行中である。同時進行で、東北大学メディカルメガバンクのスーパーコンピューターの解析環境を整えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に則り、症例数の確定、DNAの抽出、各種倫理申請そして共同研究契約を結び、全エクソームシーケンスを行う段階まで到達した。

今後の研究の推進方策

平成31年度は、研究計画の通り、エクソームデータのバイオインフォマティクス解析を行ない、播種病態に関与する遺伝子を明らかにすべく解析を進める。

次年度使用額が生じた理由

株式会社マクロジェン・ジャパンとの契約及び解析状況より、全31例の全エクソームシーケンス用の費用を次年度に支払うことになったため、当該年度の使用額が当初の計画よりも低くなった。

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公開日: 2019-12-27  

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