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2018 年度 実施状況報告書

動作特異的局所ジストニアにおけるアリルサルファターゼG遺伝子解析と治療予後の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K16575
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

堀澤 士朗  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10746796)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードジストニア / アリルサルファターゼG遺伝子
研究実績の概要

高密度マイクロアレイを用いた大量遺伝子タイピングにより、10万から100万個のsingle nucleotide polymorphism (SNP)を用いた、ゲノム全域を対象にした患者・対照関連解析(Genome Wide Association Study: GWAS) によって、音楽家ジストニアと書痙患者を対象にしたGWASで、アリルサルファターゼG遺伝子(ARSG)のイントロン上のSNP (rs11655081)に有意な関連があることが示された。これまで、動作特異的局所ジストニアは、長期間の特定動作の繰り返し運動が引き金となって生じることは明らかであったが、どのような背景の個体に生じるのかは不明であった。環境要因や遺伝要因など様々な可能性が示唆されてきたが、初めて疾患感受性遺伝子の可能性が示唆された画期的な研究成果であった。しかし、この研究で、特定されたARSG遺伝子変異rs11655081は疾患と有意な関連があるものの、イントロン上の変異であり、直接的な機能的バリアントとは考えにくい。GWASではアレル頻度が比較的高いSNPのみを解析対象としていること、アレル頻度のより低いレアバリアントの寄与は考慮されていないという問題もあり、ARSG遺伝子上のほかのエクソン上に機能的なレアバリアントが存在する可能性が考えられる。次世代シークエンサーを用いてARSG遺伝子のターゲットリシークエンスを行い、既報のイントロン上の変異に加えて、その他のレアバリアントの検出を行い、動作特異的ジストニアの機能的バリアントや他の遺伝的要因を検索する。当該年度は、ARSG遺伝子変異を解析するプロトコールを作成することに注力した。次年度で解析作業を行う予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ARSG遺伝子検出のプロトコール作成にやや難渋した。すでに5名の対象者のDNAサンプルは抽出している。対象は20名程度を考えており、進捗状況はやや遅れている。

今後の研究の推進方策

対象を20名程度と考えており、現時点では5名のDNA抽出作業が終了している。プロトコール作成は終了したため、今後は解析作業と引き続き対象者募集を行うが、目的症例数には年度内に達する見込みである。

次年度使用額が生じた理由

初年度はプロトコール作成を中心に行ったため、解析作業まで進んでいないため、次年度使用額が生じた。本年度で解析作業を全て終了させる予定であるため、年度内での経費使用が見込まれる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Safety and long-term efficacy of ventro-oral thalamotomy for focal hand dystonia: A retrospective study of 171 patients.2019

    • 著者名/発表者名
      Horisawa S, Ochiai T, Goto S, Nakajima T, Takeda N, Fukui A, Hanada T, Kawamata T, Taira T.
    • 雑誌名

      Neurology

      巻: 4 ページ: 371-377

    • DOI

      10.1212/WNL.0000000000006818

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Past, Present and Future in Dystonia2018

    • 著者名/発表者名
      Shiro Horisawa
    • 学会等名
      Russia Functional Neurosurgery Meeting
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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