現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初はARSG遺伝子のみに対象を絞りターゲットリシーケンスを行う予定であったが、遺伝性ジストニア様の初期症状を呈する局所性ジストニアが報告されていること、シナプス小胞周辺の経路 (プロセシングや輸送) がジストニアとの関係が示唆されていることを踏まえ、次世代シーケンスの特性を生かし、複数の遺伝子を対象にターゲットリシーケンスを行うことにした検出されたバリアントはサンガー法シーケンスを用いて確認を行い、変異機能解析は、wANNOVARを用いて、従来から代表的な機能予測ツールであるSIFT、polyPhen2、GERPや最新のCADDスコアリングをもとに行った。合計24名の局所ジストニア患者から同意を得てサンプルを取得した。CADDスコアが10以上を示したバリアントが6例検出された。そのうち、ARSG遺伝子に見つかったバリアントは2例あった( 539C>T, p.Ala180Val, 698G>A, p.Arg233His)。このほかには、STON2が2例、DRD1、THAP1が1例検出された。これら24例に対する手術治療はすでに終了しており、現在治療予後、症状などと遺伝子変異との関係を検討中である。
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