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2020 年度 実績報告書

動作特異的局所ジストニアにおけるアリルサルファターゼG遺伝子解析と治療予後の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K16575
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

堀澤 士朗  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10746796)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードジストニア / アリルサルファターゼG遺伝子
研究実績の概要

ARSGにおけるレアバリアントは2例で検出された。1例は17歳時に右上肢の書痙を呈した患者であり、exon6内に東アジア人口頻度0.01%のレアバリアント(Arg233His)が検出された。もう1例は27歳時に発症した両上肢の動作特異的ジストニア患者であり、exon5内に東アジア人口頻度0.2%のバリアント(Ala180Val)が検出された。その他に検出されたバリアントは、32歳時に発症したドラム演奏時の右上肢ジストニア患者であり、DYT6として知られているTHAP1のexon1内に新規のバリアント(Gln3Pro)が検出された。また、38歳時に発症した楽器演奏時の口ジストニア患者では、ドーパミンD1受容体遺伝子であるDRD1のexon2内に東アジア人口頻度0.01%のバリアント(Val200Ala)が検出された。また、2例にSTON2におけるバリアントが検出された。1例は20歳時に発症した右上肢の書痙であり、STON2のexon5内に、東アジア人口頻度0.5%のバリアント (Arg425His)に加え、もう一つ新規のバリアント (Asn697His) が検出された。もう1例は、17歳時に右上肢の書痙で発症した患者であり、STON2のexon5内に、東アジア人口頻度0.5%のバリアント (Arg425His)が同じく検出された。いずれも手術による治療改善は良好であった。経過観察期間中のジストニア再燃、他部位の新規発症は認めなかった。
動作特異的局所ジストニアは、全身性ジストニアへと進行していく遺伝性ジストニアの初期症状の可能性があり、遺伝子検査によってその後の治療経過観察の方針検討に役立つ。ARSG遺伝子変異を有する動作特異的局所ジストニアは、本研究では8.3%にしか認められず、今後さらなる症例数の蓄積、他領域の遺伝子変異も念頭に入れた広範囲の解析を行っていく必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Radiofrequency ablation for DYT‐28 dystonia: short term follow‐up of three adult cases2020

    • 著者名/発表者名
      Horisawa Shiro、Azuma Kenkou、Akagawa Hiroyuki、Nonaka Taku、Kawamata Takakazu、Taira Takaomi
    • 雑誌名

      Annals of Clinical and Translational Neurology

      巻: 7 ページ: 2047~2051

    • DOI

      10.1002/acn3.51170

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Radiofrequency lesioning for movement disorders2020

    • 著者名/発表者名
      Shiro Horisawa
    • 学会等名
      12th Scientific meeting of Asian Australasian Society of Stereotactic and Functional Neurosurgery
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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