今研究では、くも膜下出血(SAH)モデルラットによるSAH後早期脳損傷(EBI)に関する実験を実施した。 自己血注入法モデルを用い、グルタミン酸系を介した神経興奮とEBIの関係を明らかにするために抗てんかん薬を用いた実験を行った。生存率や神経予後について、現時点では有意な結果は得られていない。その他の脳損傷の指標については、予想されたCSDやてんかんなどの神経興奮が、EBIの悪化に関連していることを示唆するデータがあり、今後は、重症度や薬剤の投与量、投与時期や判定時期などを調整し、実験の継続を予定している。 臨床応用可能な治療法の探索を目指すため、このデータを用いた臨床研究を計画している。
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