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2019 年度 実績報告書

glioblastomaにおけるFMNL1を中心とした新規浸潤・遊走機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K16590
研究機関鹿児島大学

研究代表者

比嘉 那優大  鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (90792200)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードFMNL1 / invasion / migration / glioblastoma / mDia1 (DIAPH1) / GM130 (GOLGA2) / Mesenchymal subtype
研究実績の概要

当科で摘出手術および加療が行われた217例のglioblastoma患者の病理検体を用いて、FMNL1の免疫染色を行い解析したところ、FMNL1は予後不良因子であった。またFMNL1の発現の変化がglioblastoma細胞にどのような影響を与えるかを解析するために、U251MG細胞株とDBTR-05MG細胞株を用いて、FMNL1をノックダウンした。Migration assayとmatrigel invasion assayを行い遊走能・浸潤能を検討したところ、FMNL1をノックダウンすると遊走能、浸潤能が共に抑制された。また遊走能・浸潤能に関与するアクチン重合に影響を与えるか解析するため、アクチン重合/脱重合を定量的に測定したところアクチン重合が阻害されていた。この時、mDia1 (DIAPH1)とGM130 (GOLGA2)の発現も低下していた。またザイモグラフィーアッセイを行い、FMNL1ノックダウンによる浸潤能抑制効果は、MMP9活性の低下と相関していた。
次に、U87MG細胞株とKNS81細胞株を用いて、FMNL1過剰発現株を作成した。FMNL1過剰発現株では遊走能は亢進したが、浸潤能に変化はなかった。またこの時、mDia1 (DIAPH1)の発現は上昇したが、GM130 (GOLGA2)の発現は変化なかった。また、FMNL1過剰発現株ではmesenchymal markerが上昇しており、またGSEAでもFMNL1高発現群はmesenchymal subtypeに関連していた。FMNL1はproneural to mesenchymal transitionに関与している可能性が示唆された。FMNL1は浸潤・遊走能を亢進することで悪性に関与し、予後不良因子であった。FMNL1は新規の治療標的になり得る可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Formin-like 1 (FMNL1) Is Associated with Glioblastoma Multiforme Mesenchymal Subtype and Independently Predicts Poor Prognosis2019

    • 著者名/発表者名
      Nayuta Higa et al.
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci

      巻: 20 ページ: 6355

    • DOI

      10.3390/ijms20246355

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Glioblastomaにおけるアクチン重合因子であるFormin-like 1 (FMNL1)の機能解析2019

    • 著者名/発表者名
      比嘉 那優大
    • 学会等名
      日本分子脳神経外科学会
  • [学会発表] Function of Formin-like 1 (FMNL1) in Glioblastoma Multiforme2019

    • 著者名/発表者名
      Nayuta Higa
    • 学会等名
      Society for neurooncology
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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